あしたのために7

「禁止」を他人事と思わずに、「自分事」だととらえてみる。誰かから「禁止」されるものではなく、自ら「禁止」すべきものだと考える。ですから「禁止」は、禁止のすべてが不必要なのではなく、その場にいる子どもたち自身が納得のいくように作られるもの、そう考えました。自分たちの笑顔を取り戻すために、彼らが持っている規範意識を信じてみようと思いました。ただ、禁止はまったくないわけでもありません。設立当初から「自分を傷つけること」と「隣人を傷つけること」、この2つだけは厳格に禁じてきました。叱りますし、時には感情むき出しにして怒ります。声を荒げることもあります。お互い泣きながらダメなものはダメだと諭してきました。もちろんわがままし放題の好き勝手と「自由」とはまったく違います。彼らは日々の生活の中で、自分たちの「自由」を堅持し、自分たちの生きやすさを作るために「平和」を保ち、その為に必要な規範意識を持ち、自らの手で社会を作り直そうとしています。

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